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認知行動療法続けるの辛い。認知行動療法は向かないと辛い?

認知行動療法を続ける中で効果を感じて、うつ病が改善する人がいる一方で、認知行動療法が向かない人と感じるにとっては辛い思いや、困難を感じる場合があります

 

認知行動療法は、

【 問題や症状を望ましくない行動によってもたらされる悪循環 】の習慣や反応パターンと捉え、

物事の受け止め方や考え方の認知の変容をすすめていくことで悪循環を解消していく療法になります。

一般社団法人 日本認知・行動療法 学会のHPはこちらからご覧になれます。

 

 

「 認知行動療法が面倒で持続できない... 」

 

「 認知行動療法に取り組んでいるが、無理にポジティブにしようとしているように感じ、違和感がでてくる。 」

 

 

 

「 挨拶をしたのに無視された → 認知の歪みを修正する

相手が何かに気を取られていて気が付かなかっただけかもしれない →

 

でも、本当に私に挨拶するのは面倒くさくて無視したんじゃないか

だってその後〇〇さんとは笑顔で挨拶していた...

 

という反証がふつふつと湧いてきてしまう。それこそが認知の歪みなのでしょうが… 」

 

 

「 変わらない自分、効果の出ない自分に自己否定の思いが湧き、先生にも申し訳なく感じる... 」

 

「 認知行動療法への取り組みが難しいと感じ、途中でやめてしまう。 」

 

 

認知行動療法は丁寧に取り組んでいけば効果がでるものではありますが、考え方の癖を直し、 それが良い循環として根付くまでには根気が必要であり、即座に効果が出てモチベーションがあがるものではないので継続が続かない人は続かないです。

 

第三世代の認知行動療法

近年アメリカやイギリスを中心にマインドフルネスという瞑想と認知行動療法を組み合わせた認知行動療法の研究が盛んで効果が確認されてきている。

 

マインドフルネスストレス低減法(Mindfulness-based stress reduction:MBSR

1970年代にジョン・カバット・ジン博士が認知療法の枠組みに瞑想を統合して、特に痛みの緩和のために開発した技法。

身体のストレスであるがん、慢性疼痛、心臓病や線維筋痛症に焦点を当てている。

 

マインドフルネス認知療法(Mindfulness-based cognitive therapy:MBCT

1990年代にうつ病の治療のためにマインドフルネスストレス低減法から発展した。

うつ病、不安、燃え尽き、摂食障害といった認知に焦点を当てている。

 

アクセプタンス&コミットメント・セラピー( acceptance and commitment therapyACT

1982年にスティーブン・ヘイズ博士によって開発され、アクセプタンスとマインドフルネスにより行動変容と心理的柔軟性の向上を目指している。

ACTは従来型の認知行動療法とは異なり、クライアントに自分自身の思考や感情、感覚、記憶などのコントロール方法を教えるということはしない。「ただ気づいていること」、受容すること、思考を思ったままにすることである。

 

・うつ病などの心の病の根幹原因になっていることも多いトラウマをケアするアプローチに関しては【 トラウマケア(PTSD) ~ 嫌な記憶を繰り返し思い出すフラッシュバックする罪悪感を癒す方法 】ページをご覧ください。

 

海外のうつ病治療事情

・イギリスのうつ病治療と認知行動療法

・アメリカのうつ病治療と認知行動療法

・アメリカの自殺率は低い!?

・韓国の憂鬱

・韓国と日本の自殺を考察

・AKB総選挙にみる日本の世相

 

イギリスのうつ病治療と認知行動療法

 

イギリスでは国の方針として、うつ病についての重症度別の治療指針が示されおり、軽症レベルではまず心理療法(特に認知行動療法)が推奨されてるそうです。

中等度以上のうつ病については、抗うつ薬が推奨されていますが、軽症うつ病へは、認知行動療法をはじめとする心理療法が推奨されており、心理療法は最大十六回まで無料で受けられるそうです。( 認知行動療法なら、十〜十六回が標準的 )

 

イギリスの医療制度は、日本以上に皆保険制度が徹底しており、基本的に窓口での自己負担額はゼロで、その分、財政面の効率化と無駄の排除が厳しく行われており、検査や処方薬を最小化するようなさまざまな工夫がなされているそうです。

 

「医療費が安くすむから」という国の思惑もあるようですが、国家予算を投じてカウンセラーを養成し、うつ薬の代わりに患者さんがカウンセリングを受けられる体制を整えていることは素晴らしいと言えるでしょう。

『 うつ病新時代 』 張賢徳 著 (平凡社新書) より

 

私自身は認知行動療法を受けても効果を実感できない上に辛かったのでイギリスで認知行動療法が盛んに行われる要因に興味がありました。

欧米で精神療法を学ばれてきたあるセラピストの先生から

 

「 イギリスで認知行動療法が盛んなのは、

イギリス人が論理好きで論理的な話が好きという国民性や

英語という言語が非常に論理と親和性が高い言語であることも関係している 」

 

というお話を伺ったことがあり、なるほどなと感じました。

先生によると日本人は論理的な思考が苦手で

 

『 理屈は分かる

  分かるけれどもそうは思えない・・・ 』

 

となることが多くなりがちということでした。

 

認知行動療法でうつ病から良くなったという方と話をしたこともあるので日本人の方でも論理的な思考と親和性の高い方は効果を実感できるのかもしれませんね。

~ 私も元々は自分で論理的なタイプだと思っていたのですが・・・(-_-; ~

 

怖い上司からのプレッシャーと叱責とパワハラと萎縮の連続で鬱になり休職に至った研究職 40代 男性の事例

 

自動車メーカー 研究開発職 K.Kさん

 

非常に細かく叱責してくる怖い上司に常に厳しく迫られるなか、部下をかばいながらなんとか仕事をこなしていらっしゃったK.Kさんですが、気力・体力の限界に達し休職を余儀なくされました。

 

会社を休職されてカウンセリングにいっらしゃったK.Kさんは初回カウンセリングで、最初冷静にお話しされていましたが、次第に感情が込み上げ、理不尽な上司の叱責への怒りと悔しさで机に突っ伏して涙が溢れ始めました・・・

 

抑え込んでいた感情を身体と言葉により感じて出していきながら 受容するワークを進めるなかで、

K.Kさんが長年にわたり抱えていた【 上司との関係で緊張し萎縮していくことの根本にある問題 】が見えてきました。

 

10回にわたるカウンセリングセッションでかなりのところまで回復されたK.Kさんのカウンセリングの感想から責に萎縮するその深層心理にあった根幹の問題が見えると思います。

【怖い上司からのプレッシャーと叱責とパワハラによる萎縮の連続で病んでしまったクライアントさんの事例・感想】の続きはこちらからご覧になれます。

 

アメリカのうつ病治療と認知行動療法

 

サルサダンスを通してアメリカ・ニューヨークで10年暮らしていたエクアドル人の男性 Jさんと知り合いました(^_^)。

わたしが心理カウンセリングの仕事をしていると自己紹介すると、彼の友人の息子さんが不登校だったらしくいろいろ話をすることになりました。

 

「 アメリカには通常のDr.とは別に脳の機能の専門職がいる 」という話も聞かせてくれました。

抗鬱薬はプロザック、パキシル、SSRIと種類が多岐に渡り効能についてもそれぞれなので脳と薬についての専門職がいるそうです。

そして、

 

「 アメリカでは薬物療法と同じくらいCBTが一般的だ。 」

『 CBTって何ですか? 』

「 心理療法だよ、アメリカでは薬物療法だけでなくCBTも同じくらい重視されているんだ。 」

 

と教えてくれました!

 

CBTってなんだ、どんな心理療法だろう…

と思ってネットで調べたら「認知行動療法」のことでした(^_^)。

 

認知行動療法 ー イギリスだけでなくアメリカでも一般的に用いられていますね☆

 

 

<参考情報>

 

 

 

アメリカの自殺率は低い!?

 

以前から韓国・日本の自殺率が高いのは知っていましたが、最近 アメリカは人口に対する自殺率が日本の半分であることを知り意外に感じました。

 

アメリカは人口が日本の倍以上‐3億人以上いるのに自殺者の数は3万人5千人と日本を多少上回るくらいに止まっています。

人口は倍以上なのにアメリカと日本の自殺者数はあまり変わらない…

 

ある意味 日本や韓国はアメリカのような社会を目指したことにより社会構造の大きな変化の中で生き辛さを抱えた人達が、メンタルを病み自殺率が高まっていくという流れがあると捉えていたので、その大元であるアメリカの自殺率が日本や韓国よりもかなり低いという事実を意外に感じました。

 

「 アメリカ人にとっては自分達が生成した社会システムだから精神的にも身体的にも馴染んでいて、日本人や韓国人が受ける程には社会構造にムリを感じていないのかな~  ・・・ 」

 

なんて思っていたところ

 

アメリカ在住で米国で看護師をされているRNさんが、アメリカの自殺率に関する考察をブログで書いてくれました。

 

読み応えがあるので興味のある方は覗いてみられてはいかがでしょうか

RNさんのブログ スクラブの天使 『何故アメリカの自殺率は低い?』

 

韓国の憂鬱

 

経済協力開発機構(OECD)の2010年の発表によるとOECD加盟国 30国の内 日本は三番目に自殺率が高いそうです。ちなみに一位は韓国、二位はハンガリーとなっています。

 

2008年の人口10万人当たりの自殺死亡者数は、韓国-24.3人、ハンガリー-21.0人、日本-19.4人となっています。

最近 韓国の芸能人が自殺したニュースが日本でも話題になりましたが、韓国の芸能人が相次いで自殺する背景について韓国延世大学の黄相旻教授は、

 

「 韓国人は

『 他人が自分をどのように見ているか 』

 

という観点で自身のアイデンティティーを確立する傾向にあるが、自分自身が置かれた状況がすぐれない場合は自暴自棄になり、極端な選択をとってしまう傾向がある 」

 

と指摘しているそうです。

 

~ 経済的な背景 ~

「 韓国の自殺率は1990年代に増加を続け、97年のアジア通貨危機以降急増し、2003年にはOECD(経済協力開発機構)加盟国30か国中トップになった。

 

当初、自殺率上昇の要因は不況と思われていたが、GDP成長率が4%以上に達した時期も自殺率は上昇を続けたため、原因は経済成長を続けるなかで金融や労働などさまざまな改革が進められ、社会・経済構造が変わったことにあるのではないかとみられるようになった。

 

なかでも深刻な問題が雇用不安

アジア通貨危機を機に非正規雇用の割合が増加、2009年には雇用全体の33.4%を占めるようになった。20〜24歳に絞れば、非正規雇用の割合が41%・失業率も9%以上に達し、若い世代の多くは低賃金に苦しんでいる。

 

そんななかで格差が深刻になるればなるほど、勝ち組になることへの強迫観念は強まっていく・・・」

 

韓国は近年猛スピードで経済成長を遂げましたが、問題の根底には構造の大変化による「社会のひずみ」があると分析しています。

 

韓国の自殺率が上昇している背景には、競争の激化や格差の拡大で社会的ストレスが高まり、鬱病が急増している状況があります。

 

韓国と日本の自殺を考察

 

翻って日本人について考えてみると私達も

周りからどう見られているか

他の人から自分がどう見られているか

をとても気にしており、

 

他の人と比較して自分が満たされていない

という思いを強くしていると感じます。

 

いかに自分の中に軸をつくっていくか

ここに生きるベースとなる核があります。

 

1人で抱え込んで潰れてしまったクライアントさんの事例

家電メーカー研究開発職 N.Nさん(仮名 )

 

「 上司から叱られないように 

 叱られないように

 

 叱責されないように

 叱責されないように

 

 動いてきました

 上司から叱られること 叱責されることを極力避けたいと… 」

 

『 上司から叱られる 叱責されることの何が嫌でそこまで避けてきたのでしょう? 』

 

「上司から 叱られる  叱責されるということは、自分がダメだという評価をされている気がして

いろいろできていない 否定されるのが怖い

自分はダメだ という思いが強くなり

できていない自分をもの凄く責めてしまいます 

 

「 だから、できるふりをしてしまいます

知らないことを悟られたくないし

自分の弱さを見るのが怖い

結果 同僚にも上司にも部下にも協力をもとめれない 

 

【1人で抱え込んで潰れてしまった家電メーカー研究職 40代 男性 N.Nさん(仮名)の事例】の続きはこちらをクリックするとご覧いただけます!

 

AKB総選挙にみる日本の世相

 

AKB総選挙がすごく盛り上がって日本中が注目していたのは分かるのですが、あの選挙のTVを見ていたら 

何か違和感がしてザラっとした感情が湧いてきました

 

どのメンバーもがんばっているのでしょうし、TVや芸能界はそういうところだと言われればそれまでなんですが ・・・

 

同じグループのなかでも比較されて、

誰が人気があるかで  競わされて  煽られる

(それでCDも売れて利益がでる)

 

AKB総選挙は今の日本社会の象徴みたいに感じます。

 

学校も比較  比較

スポーツも

就職活動も

会社へ入っても

同僚と競い合って比べられる

 

それが当たり前

普通のことだから

他人と比較するのが

体にも心にも染み込んで浸透している

 

そんな枠組みがガッチリと出来上がってるなかで

 

ありのままの自分を受け入れる  認める

 

ってことに軸足を置いてやっているわけですが

 

 繊細で生真面目な人程  ・・・

生き辛いよなぁ    と感じるのです

 

学校の仕事で成績をつけるというのも深く意識してはいなかったですが、私にとってかなりの心理的負担になっていたようです。

 

学校の成績は絶対評価を導入といっても社会の価値観のベースが相対評価だからそこを考慮せざるを得ない

 

結局

上から 何%が 5

下から 何%が 1

と 成績を付けていました ・・・

 

思いっきりその子の自尊心潰すようなことをしてしまっている

と無意識的に苦しかったんだと思います

 

突っ込んで言えば、

自分自身を裏切っていた

 

その作業(仕事)をすることが、

自分自身の最も大切にしたいコア(核)を裏切っていた

 

だから苦しかった

 

あるがままを承認どころではない

 他のところでカバーしたとしても根本的にやってることが矛盾してる

 

自分で言うのも何ですが、そんなことを突き詰めて考えざるを得ないほど繊細な性格だから鬱になったんだろうと ・・・

 

ありのままの自分を認めるベクトルへのシフトは

ある意味

 

今の社会の流れから 飛び離れるような飛躍を要するというか

意識 と 生き方の転換がないと可能にならない気がします

 

それほど

他人と比較せず

 ありのままの自分を受け入れる心の在り方になるのが

難しい社会状況がある・・・

 

でも、 その飛躍を可能にするプロセスがある

巨大な渦の流れを飛び越える希望がむしろある

 

というのが面白くも感じます♬

【 あるがままに到る希望 】

 

 

この記事は、うつ病で3年間休職した元公立中学校教員 心理カウンセラー  大岳龍昇が書きました。
詳しいプロフィールはこちらからご確認いただけます。

 

うつ病・抑うつ状態でお困りの方やお仕事を休職中の方向けのカウンセリングについてもっと知りたい方はこちらのページにてご案内しております。

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_xx m
_xx m
04:10 14 Dec 22
半年ほどお世話になっています。人間関係で悩み、まず電話相談をしました。先生とのワークを通じて、親からの影響が根強いことや、自分で蓋をしている感情に気付き、生きづらくなっている要素がだんだん見えてきました。どんな感情も大事な力を持っていると教えてもらいました。そこから少しずつですが自分がどんな感情をもってもまず受け止めてあげる、ということができるようになってきました。言語化が苦手な私でもワークのときは先生が小さなこともキャッチしてくれて、納得いく言葉に辿り着くまで寄り添ってくれます。話すことが苦手な人も安心して通えると思います。日常生活で気持ちが不安定になったときもLINEでアドバイスしていただき、落ち着くことができました。本当に感謝しています。表面的に解決するものではないので時間はかかりますがすごく意味のあるものだと実感しています。
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